北斎展にいきました
北斎展を見に行った。
ムンクのときもそうだったが、北斎も若い頃はずっと写実写実写実。
それで型を身につけていったんだなあ。
僕はどうなんだろう。
型を身に付けてる途中なのだろうか。
型崩れしてるだけなんだろうか。
大学のある期間で、守破離の1サイクルを味わったような気がするけれど、今の自分はどうなんだろう。
あと、微細であることを賞賛するのは勝手だが、そこだけ注目して賛美してるだけでは、もっと大事な見識を失うと思う。
微細であることは、必ずしも表現されたものにたいする哲学に結び付かないから。
それにしても、東海道五十三次をあんな近くで見れるとは思わなかった。
船に乗ってる人たちは、祈るように、土下座してるように、船にしがみついてた。
また、別の絵では服の部分だけマニキュアでいうところの「ラメ」のような光沢がちりばめられていたり、楽しませる工夫が二百年以上も現存することに驚いた
さらに、「三美人」という絵画があるのだが、顔がはっきりわかるのは一人だけで、二人は後ろを向いてたり、横を向いてたり。
そーやって、見てるやつの想像力をかきたてて、その絵の前にとどまらせる。
そしてもっとも特筆すべきは、北斎がかなり若い頃「放屁図」という、おっさんが蝋燭に向かって放屁してる絵を描いてて
「なんだこれwww 」と思ったんだけど、
80歳くらいになって、名前を画狂老人卍に改名しても、ほとんど同じ構図の「放屁図」を描いてて
たとえ天才でも、たとえジジイになっても、男はいつまでもバカなガキンチョなんだな‼といたく感動しました。マジ卍。